[規則] 30条 (エックス線装置の防護)


[規則] 医療法施行規則

(エックス線装置の防護)

第三十条 エックス線装置は、次に掲げる障害防止の方法を講じたものでなければならない。
一 エツクス線管の容器及び照射筒は、利用線錐以外のエツクス線量が次に掲げる自由空気中の空気カーマ率(以下「空気カーマ率」という。)になるようにしやへいすること。
イ 定格管電圧が五十キロボルト以下の治療用エツクス線装置にあつては、エツクス線装置の接触可能表面から五センチメートルの距離において、一・〇ミリグレイ毎時以下
ロ 定格管電圧が五十キロボルトを超える治療用エツクス線装置にあつては、エツクス線管焦点から一メートルの距離において十ミリグレイ毎時以下かつエツクス線装置の接触可能表面から五センチメートルの距離において三百ミリグレイ毎時以下
ハ 定格管電圧が百二十五キロボルト以下の口内法撮影用エツクス線装置にあつては、エツクス線管焦点から一メートルの距離において、〇・二五ミリグレイ毎時以下
ニ イからハまでに掲げるエツクス線装置以外のエツクス線装置にあつては、エツクス線管焦点から一メートルの距離において、一・〇ミリグレイ毎時以下
ホ コンデンサ式エツクス線高電圧装置にあつては、充電状態であつて、照射時以外のとき、接触可能表面から五センチメートルの距離において、二十マイクログレイ毎時以下
二 エツクス線装置には、次に掲げる利用線錐の総濾過となるような附加濾過板を付すること。
イ 定格管電圧が七十キロボルト以下の口内法撮影用エツクス線装置にあつては、アルミニウム当量一・五ミリメートル以上
ロ 定格管電圧が五十キロボルト以下の乳房撮影用エツクス線装置にあつては、アルミニウム当量〇・五ミリメートル以上又はモリブデン当量〇・〇三ミリメートル以上
ハ 輸血用血液照射エツクス線装置、治療用エツクス線装置及びイ及びロに掲げるエツクス線装置以外のエツクス線装置にあつては、アルミニウム当量二・五ミリメートル以上

2 透視用エックス線装置は、前項に規定するもののほか、次に掲げる障害防止の方法を講じたものでなければならない。
一 透視中の患者への入射線量率は、患者の入射面の利用線錐の中心における空気カーマ率が、五十ミリグレイ毎分以下になるようにすること。ただし、操作者の連続した手動操作のみで作動し、作動中連続した警告音等を発するようにした高線量率透視制御を備えた装置にあつては、百二十五ミリグレイ毎分以下になるようにすること。
二 透視時間を積算することができ、かつ、透視中において一定時間が経過した場合に警告音等を発することができるタイマーを設けること。
三 エックス線管焦点皮膚間距離が三十センチメートル以上になるような装置又は当該皮膚焦点間距離未満で照射することを防止するインターロックを設けること。ただし、手術中に使用するエツクス線装置のエツクス線管焦点皮膚間距離については、二十センチメートル以上にすることができる。
四 利用するエツクス線管焦点受像器間距離において、受像面を超えないようにエツクス線照射野を絞る装置を備えること。ただし、次に掲げるときは、受像面を超えるエツクス線照射野を許容するものとする。
イ 受像面が円形でエツクス線照射野が矩形の場合において、エツクス線照射野が受像面に外接する大きさを超えないとき。
ロ 照射方向に対し垂直な受像面上で直交する二本の直線を想定した場合において、それぞれの直線におけるエツクス線照射野の縁との交点及び受像面の縁との交点の間の距離(以下この条において「交点間距離」という。)の和がそれぞれ焦点受像器間距離の三パーセントを超えず、かつ、これらの交点間距離の総和が焦点受像器間距離の四パーセントを超えないとき。
五 利用線錐中の蛍光板、イメージインテンシファイア等の受像器を通過したエックス線の空気カーマ率が、利用線錐中の蛍光板、イメージインテンシファイア等の受像器の接触可能表面から十センチメートルの距離において、百五十マイクログレイ毎時以下になるようにすること。
六 透視時の最大受像面を三・〇センチメートル超える部分を通過したエツクス線の空気カーマ率が、当該部分の接触可能表面から十センチメートルの距離において、百五十マイクログレイ毎時以下になるようにすること。
七 利用線錐以外のエツクス線を有効にしやへいするための適切な手段を講じること。

3 撮影用エツクス線装置(胸部集検用間接撮影エツクス線装置を除く。)は、第一項に規定するもののほか、次に掲げる障害防止の方法(CTエツクス線装置にあつては第一号に掲げるものを、骨塩定量分析エツクス線装置にあつては第二号に掲げるものを除く。)を講じたものでなければならない。
一 利用するエツクス線管焦点受像器間距離において、受像面を超えないようにエツクス線照射野を絞る装置を備えること。ただし、次に掲げるときは受像面を超えるエツクス線照射野を許容するものとし、又は口内法撮影用エツクス線装置にあつては照射筒の端におけるエツクス線照射野の直径が六・〇センチメートル以下になるようにするものとし、乳房撮影用エツクス線装置にあつてはエツクス線照射野について患者の胸壁に近い患者支持器の縁を超える広がりが五ミリメートルを超えず、かつ、受像面の縁を超えるエツクス線照射野の広がりが焦点受像器間距離の二パーセントを超えないようにするものとすること。
イ 受像面が円形でエツクス線照射野が矩形の場合において、エツクス線照射野が受像面に外接する大きさを超えないとき。
ロ 照射方向に対し垂直な受像面上で直交する二本の直線を想定した場合において、それぞれの直線における交点間距離の和がそれぞれ焦点受像器間距離の三パーセントを超えず、かつ、これらの交点間距離の総和が焦点受像器間距離の四パーセントを超えないとき。
二 エツクス線管焦点皮膚間距離は、次に掲げるものとすること。ただし、拡大撮影を行う場合(ヘに掲げる場合を除く。)にあつては、この限りでない。
イ 定格管電圧が七十キロボルト以下の口内法撮影用エツクス線装置にあつては、十五センチメートル以上
ロ 定格管電圧が七十キロボルトを超える口内法撮影用エツクス線装置にあつては、二十センチメートル以上
ハ 歯科用パノラマ断層撮影装置にあつては、十五センチメートル以上
ニ 移動型及び携帯型エツクス線装置にあつては、二十センチメートル以上
ホ CTエツクス線装置にあつては、十五センチメートル以上
ヘ 乳房撮影用エツクス線装置(拡大撮影を行う場合に限る。)にあつては、二十センチメートル以上
ト イからヘまでに掲げるエツクス線装置以外のエツクス線装置にあつては、四十五センチメートル以上
三 移動型及び携帯型エツクス線装置及び手術中に使用するエツクス線装置にあつては、エツクス線管焦点及び患者から二メートル以上離れた位置において操作できる構造とすること。

4 胸部集検用間接撮影エツクス線装置は、第一項に規定するもののほか、次に掲げる障害防止の方法を講じたものでなければならない。
一 利用線錐が角錐型となり、かつ、利用するエツクス線管焦点受像器間距離において、受像面を超えないようにエツクス線照射野を絞る装置を備えること。ただし、照射方向に対し垂直な受像面上で直交する二本の直線を想定した場合において、それぞれの直線における交点間距離の和がそれぞれ焦点受像器間距離の三パーセントを超えず、かつ、これらの交点間距離の総和が焦点受像器間距離の四パーセントを超えないときは、受像面を超えるエツクス線照射野を許容するものとすること。
二 受像器の一次防護しやへい体は、装置の接触可能表面から十センチメートルの距離における自由空気中の空気カーマ(以下「空気カーマ」という。)が、一ばく射につき一・〇マイクログレイ以下になるようにすること。
三 被照射体の周囲には、箱状のしやへい物を設けることとし、そのしやへい物から十センチメートルの距離における空気カーマが、一ばく射につき一・〇マイクログレイ以下になるようにすること。ただし、エツクス線装置の操作その他の業務に従事する者が照射時に室外へ容易に退避することができる場合にあつては、この限りでない。

5 治療用エックス線装置(近接照射治療装置を除く。)は、第一項に規定する障害防止の方法を講ずるほか、濾ろ過板が引き抜かれたときは、エツクス線の発生を遮断するインターロックを設けたものでなければならない。