02 医療連携体制について


[通知] 医療計画について

2 医療連携体制について

(1) 医療計画の記載事項として、がん、脳卒中、急性心筋梗塞及び糖尿病の4疾病に、新たに精神疾患を追加し、救急医療、災害時における医療、へき地の医療、周産期医療及び小児医療(小児救急医療を含む。)の5事業並びに在宅医療(以下「5疾病・5事業及び在宅医療」という。)に係る医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連携を確保するための体制(以下「医療連携体制」という。)に関する事項を医療計画に定めることとされたこと。
また、5疾病・5事業及び在宅医療については、全都道府県共通の、病期・医療機能及びストラクチャー・プロセス・アウトカムに分類した指標を用いることなどにより、地域の医療提供体制に関する調査を通じて現状を把握した上で、別に通知する指針で述べる5疾病・5事業及び在宅医療のそれぞれについての目指すべき方向(以下「目指すべき方向」という。)の各事項を踏まえて、課題を抽出し、課題の解決に向けた数値目標の設定及び施策の明示、それらの進捗状況の評価等を実施する。その際には、個々の施策が数値目標の改善にどれだけの効果をもたらしているか、また、目指すべき方向の各事項に関連づけられた施策群が全体として効果を発揮しているかという観点も踏まえ、個々の施策や数値目標並びに目指すべき方向への達成状況の評価を行い、その評価結果を踏まえ、必要に応じて医療計画の見直しを行う仕組みを、政策循環の中に組み込んでいくことが必要となること。
これは医療計画の実効性をより一層高めるために政策循環の仕組みを強化するとともに、共通の指標により現状把握を行うことで都道府県ごと、二次医療圏ごとの医療提供体制を客観的に比較できるようにしたことに留意すること。なお、上記の指標については、別途通知する疾病・事業及び在宅医療の医療提供体制構築に係る指針で示すこととしており、全都道府県で入手可能な指標(以下「必須指標」という。)、独自調査やデータの解析等により入手可能な指標(以下「推奨指標」という。)などに分類される。各都道府県は、尐なくとも「必須指標」及び「推奨指標」により把握した数値を医療計画に記載した上で、地域の医療提供体制についての現状把握を行うことが必要である。
また、例示した指標のうち「必須指標」及び「推奨指標」以外の指標も含め、現状把握のために活用するか否かについて、作業部会等で検討を行うとともに、その結果を公表し、厚生労働省に報告すること。
(参考)
ストラクチャー指標
:医療サービスを提供する物質資源、人的資源及び組織体制を測る指標
プロセス指標
:実際にサービスを提供する主体の活動や、他機関との連携体制を測る指標
アウトカム指標
:医療サービスの結果としての住民の健康状態を測る指標

(2) 医療計画に定める疾病に新たに追加された精神疾患の医療体制の構築にあたっては、以下の目的を達成するために、医療機能に着目した診療実施施設等の役割分担の明確化などを通じて、発症から診断、治療、地域生活・社会復帰までの支援体制を明示すること。
① 住み慣れた身近な地域で基本的な医療支援を受けられる体制を構築すること。
② 精神疾患の患者像に応じた医療機関の機能分担と連携により、適切に保健・福祉・介護・生活支援・就労支援等のサービスと協働しつつ、総合的に必要な医療を受けられる体制を構築すること。
③ 症状が多彩にもかかわらず自覚しにくい、症状が変化しやすい等のため、医療支援が届きにくいという特性を踏まえ、アクセスしやすく、必要な医療を受けられる体制を構築すること。
④ 手厚い人員体制や退院支援・地域連携の強化など、必要な時に入院し、できる限り短期間で退院できる体制を構築すること。
⑤ 医療機関等が提供できる医療支援の内容や実績等についての情報を積極的に公開することで、患者が医療支援を受けやすい環境を構築すること。

(3) また、医療体制を充実・強化することとなった在宅医療については、以下の目的を達成するために、在宅医療についての地域の医療提供体制の確保の状況、その連携状況及び患者急変時等の支援体制、医療従事者の確保を明示すること。
① 患者自身が疾病等により通院困難な状態になっても、最後まで居宅等で必要な医療を受けられる体制を構築すること。
② そのため、地域にどのような診療所、病院、訪問看護ステーション、調剤を実施する薬局等が存在し、かつ、どのような連携体制を組んでいるのか、また、患者の状態等に応じて適切な他の医療提供者等にどのように紹介するのかなどの仕組みがわかりやすく理解できるようにすること。
③ 適切な療養環境を確保し、虚弱な状態になっても最後まで居宅等で暮らし続けたいと希望する患者や住民が安心感を持てるようにすること。
なお、歯科口腔ケアの充実が、在宅で療養する患者が質の高い生活を送る上で重要な役割を果たすことなどから、在宅歯科医療の提供等患者の歯科口腔保健を推進する体制についても明示すること。
また、医薬品の提供拠点としての調剤を実施する薬局の機能を活用するために、居宅等への医薬品等の提供体制についても明示すること。