3 在宅医療におけるエックス線撮影時の防護


[通知] 在宅医療におけるエックス線撮影装置の安全な使用について
在宅医療におけるエックス線撮影装置の安全な使用に関する指針

三 在宅医療におけるエックス線撮影時の防護


(一) エックス線撮影に関する説明
エックス線撮影を行う際には、患者、家族及び介助者に対し、個々のエックス線撮影状況に応じて、以下の内容について、分かりやすく説明を行う必要がある。
ア 臨床上の判断から居宅におけるエックス線撮影が必要であること。
イ 放射線防護と安全に十分に配慮がなされていること。
ウ また、安全確保のため、医師又は診療放射線技師の指示に従うべきこと。


(二) エックス線撮影時の防護

① 医療従事者の防護
ア エックス線撮影装置を直接操作する医師又は診療放射線技師は、放射線診療従事者として登録し、個人被ばく線量計を着用すること。
イ 医療従事者が頻繁に患者の撮影時に身体を支える場合には、放射線診療従事者として登録し、個人被ばく線量計を着用すること。
ウ 操作者は〇・二五ミリメートル鉛当量以上の防護衣を着用する等、防護に配慮すること。
エ 操作者は、介助する医療従事者がエックス線撮影時に、患者の身体を支える場合には、〇・二五ミリメートル鉛当量以上の防護衣・防護手袋を着用させること。
オ エックス線撮影に必要な医療従事者以外は、エックス線管容器及び患者から二メートル以上離れて、エックス線撮影が終了するまで待機すること。また、二メートル以上離れることが出来ない場合には、防護衣(〇・二五ミリメートル鉛当量以上)等で、防護措置を講ずること。

② 家族・介助者及び公衆の防護
ア 患者の家族、介助者及び訪問者は、エックス線管容器及び患者から二メートル以上離れて、エックス線撮影が終了するまで待機させること。特に、子供及び妊婦は二メートル以上の距離のある場所に移動すること。
また、二メートル以上離れることが出来ない場合には、防護衣(〇・二五ミリメートル鉛当量以上)等で、防護措置を講ずること。
イ 患者の家族及び介助者がエックス線撮影時に患者の身体を支える場合には、〇・二五ミリメートル鉛当量以上の防護衣・防護手袋を着用させること。

③ 歯科口内法エックス線撮影における防護
歯科用エックス線装置を用いる歯科口内法エックス線撮影における防護は、基本的に一般エックス線撮影時の防護と同様に行えばよい。なお、歯科口内法エックス線撮影については、医科領域における一般エックス線撮影と比較して、照射方向が多様となるなどの特殊性がある。また、在宅医療における歯科口内法エックス線撮影は、患者によってはフィルムの保持が困難な場合も想定される。このような歯科口内法エックス線撮影の特殊性に鑑みて、前記①、②の防護策に加えて、以下の点に留意する必要がある。
ア 照射方向の設定に十分に留意し、確認すること。
イ 照射筒を皮膚面から離さないようにし、照射の直径は八センチメートルを超えないこと。
ウ 原則として、フィルム保持と照射方向を支持する補助具(インジケータ)を使用すること。


(三) エックス線撮影装置の保持・管理
エックス線撮影装置の保持・管理や器材の選択は、被ばくの低減のみならず、良質のエックス線写真を得るためにも重要であるので、定期的にエックス線撮影装置の安全や性能が維持できているかの点検を行うことが望ましい。また、診療に適したスクリーン、フィルム、イメージングプレート等を選択し、適正な撮影及び現像処置が行われるよう注意すること。