2 個別留意事項


[通知] 医療法施行規則第30条の32の2第1項に規定する特定の病床等の特例について

第2 個別留意事項


1 第1号関係

(1) 「専らがんその他の悪性新生物又は循環器疾患に関し、診断及び治療、調査研究並びに医療関係者の研修を行う病院」とは、次に掲げる事項のいずれにも該当するものであること。
① 当該疾患に関し、国又は都道府県等の作成する医療機関に関する整備計画等に基づくものであって、専門的かつ特殊な診療機能を有する病院であること。
② 当該疾患の診断及び治療に必要な体制を有するとともに、当該診療に関してその地域の一般の医療機関では満たし得ない特殊の機能を有する病院であること。
③ 当該疾患を対象とする調査研究施設及び調査研究設備を有するとともに、当該疾患に関し相当の研究歴を有する者が常時相当数勤務することとされている等、当該疾患に関する調査研究に必要な体制を有する病院であること。
④ 組織的な病歴管理が行われ、かつ病歴管理者が常時勤務することとされていること。
⑤ 研修室、視聴覚機器等、当該疾患に関し他の機関に所属する医療関係者の研修が実施できる施設及び設備を有する病院であること。

(2) 「これに準ずる機能及び性格を有する病院」とは、前記(1)に示した病院の機能と同等の機能を有する特定の部門の病床をもつものであること。

(3) 特例の対象となる病床は、(1)に該当する病院の病床であって当該疾患に係る病床に限るものであること。又は(2)に該当する病院の病床のうち、当該病院が所在する地域に高度ながん診療施設又は循環器疾患診療施設が不足している場合の高度ながん診療又は循環器疾患診療に係る病床に限るものであること。

(4) 「高度ながん診療又は循環器疾患診療を行う病院の当該機能」とは、次に掲げる医療機能のいずれかに該当するものであること。
① 進行悪性腫瘍の集学的治療、進行悪性腫瘍の手術、骨髄移植、リニアックによる放射線治療等
② 開心術、冠動脈バイパス手術、大血管手術、経皮的冠動脈形成術、血管内手術、脳卒中急性期の集学的治療、脳動脈瘤根治術等


2 第2号関係

(1) 「専ら小児疾患に関し、診断及び治療、調査研究並びに医療関係者の研修を行う病院」とは、次に掲げる事項のいずれにも該当するものであること。
① 当該疾患に関し、国又は都道府県等の作成する医療機関に関する整備計画等に基づくものであって、専門的かつ特殊な診療機能を有する病院であること。
② 当該疾患の診断及び治療に必要な体制を有するとともに、当該診療に関してその地域の一般の医療機関では満たし得ない特殊の機能を有する病院であること。
③ 当該疾患を対象とする調査研究施設及び調査研究設備を有するとともに、当該疾患に関し相当の研究歴を有する者が常時相当数勤務することとされている等、当該疾患に関する調査研究に必要な体制を有する病院であること。
④ 組織的な病歴管理が行われ、かつ病歴管理者が常時勤務することとされていること。
⑤ 研修室、視聴覚機器等、当該疾患に関し他の機関に所属する医療関係者の研修が実施できる施設及び設備を有する病院であること。

(2) 「これに準ずる機能及び性格を有する病院」とは、前記(1)に示した病院の機能と同等の機能を有する特定の部門の病床をもつものであること。

(3) 特例の対象となる病床は、(1)又は(2)に該当する病院の病床のうち、当該疾患に係る病床に限るものであること。


3 第3号関係

(1) 「専ら周産期疾患に関し、診断及び治療、調査研究並びに医療関係者の研修を行う病院」とは、次に掲げる事項のいずれにも該当するものであること。
① 当該疾患に関し、国又は都道府県等の作成する医療機関に関する整備計画等に基づくものであって、専門的かつ特殊な診療機能を有する病院であること。
② 当該疾患の診断及び治療に必要な体制を有するとともに、当該診療に関してその地域の一般の医療機関では満たし得ない特殊の機能を有する病院であること。
③ 当該疾患を対象とする調査研究施設及び調査研究設備を有するとともに、当該疾患に関し相当の研究歴を有する者が常時相当数勤務することとされている等、当該疾患に関する調査研究に必要な体制を有する病院であること。
④ 組織的な病歴管理が行われ、かつ病歴管理者が常時勤務することとされていること。
⑤ 研修室、視聴覚機器等、当該疾患に関し他の機関に所属する医療関係者の研修が実施できる施設及び設備を有する病院であること。

(2) 「これに準ずる機能及び性格を有する病院」とは、前記(1)に示した病院の機能と同等の機能を有する特定の部門の病床をもつものであること。

(3) 特例の対象となる病床は、(1)又は(2)に該当する病院の病床のうち、母体胎児集中治療管理又は新生児集中治療管理機能をもつ病室の病床に限るものであること。

(4) 「母体胎児集中治療管理」とは、合併症妊娠、重症妊娠中毒症、切迫流早産等の母体又は胎児に対するリスクの高い妊娠を対象として、分娩監視装置、呼吸循環監視装置等の必要な設備を有し、常時、集中的な治療、分娩管理を行うことのできる体制をいうものであること。また、「新生児集中治療管理」とは、高度の先天奇形、重度黄疸、未熟児等の新生児に対する医療を対象として、救急蘇生装置、新生児用呼吸循環監視装置等の必要な設備を有し、常時集中的な治療を行うことのできる体制をいうものであること。


4 第4号関係

(1) 「専らリハビリテーションに関し、診断及び治療、調査研究並びに医療関係者の研修を行う病院」とは、次に掲げる事項のいずれにも該当するものであること。
① リハビリテーションに関し、国又は都道府県等の作成する医療機関に関する整備計画等に基づくものであって、専門的かつ特殊な診療機能を有する病院であること。
② リハビリテーションの診断及び治療に必要な専用の施設及び設備を有するとともに、当該診療に関してその地域の一般の医療機関では満たし得ない特殊の機能を有する病院であること。
③ 理学療法、作業療法を主に担当する医師並びに相当数の理学療法士及び作業療法士がそれぞれ勤務することとされていること。
④ リハビリテーションに関する調査研究施設及び調査研究設備を有するとともに、リハビリテーションに関し相当の研究歴を有する者が常時相当数勤務することとされている等、リハビリテーションに関する調査研究に必要な体制を有する病院であること。
⑤ 組織的な病歴管理が行われ、かつ病歴管理者が常時勤務することとされていること。
⑥ 研修室、視聴覚機器等、リハビリテーションに関し他の機関に所属する医療関係者の研修が実施できる施設及び設備を有する病院であること。

(2) 「これに準ずる機能及び性格を有する病院」とは、前記(1)に示した病院の機能と同等の機能を有する特定の部門の病床をもつものであること。

(3) 特例の対象となる病床は、(1)又は(2)に該当する病院の病床のうち、発達障害児の早期リハビリテーションその他の特殊なリハビリテーションに係る病床に限るものであること。

(4) 「発達障害児の早期リハビリテーション」とは、低出生体重児を中心とした発達障害が認められる乳幼児を主に対象とし、医療機関において医師、理学療法士及び作業療法士が、障害に応じて早期より発達支援を行うものであること。


5 第5号関係

(1) 「救急医療体制において不可欠な診療機能を有する病院」とは、入院治療を必要とする重症救急患者の医療を担当する二次救急医療機関及び複数の診療科領域にわたる重篤な救急患者に対し、高度な医療を総合的に提供する三次救急医療機関に該当する病院をいうものであること。

(2) 特例の対象となる病床は、当該病院の病床のうち、専ら救急医療を必要とする救急患者を収容し、治療を行うために確保される病床(精神科救急病室(PICU)の病床を含む)に限るものであること。


6 第6号関係

(1) 「アルコールその他の薬物による中毒性精神疾患、老人性精神疾患、小児精神疾患その他厚生労働大臣の定める疾患に関し、特殊の診療機能を有する病院」とは、当該疾患の診断及び治療に必要な体制を有するとともに、その地域の一般の医療機関では満たし得ない特殊の診療機能を有するものであって、当該疾患の診断及び治療に関し相当期間従事している医師が常時複数勤務することとされている病院をいうものであること。

(2) 特例の対象となる病床は、当該病院の病床のうち、特殊の診療機能に係る病床に限るものであり、かつ、十分な医学的管理下で当該疾患患者に対しその診断及び治療を行うことができるものであること。

(3) 「老人性精神疾患」とは老年期にみられる老年痴呆、脳血管性痴呆、初老期痴呆等器質性精神障害の他精神分裂病様状態、躁うつ状態等の機能性精神障害がこれに含まれるものであること。
なお、昭和63年7月5日健医発第785号厚生省保健医療局長通知「老人性痴呆疾患治療病棟及び老人性痴呆疾患デイ・ケア施設の施設整備基準について」に基づく老人性痴呆疾患治療病棟の病床及び平成3年6月26日健医発第819号同局長通知「老人性痴呆疾患療養病棟の施設整備基準について」に基づく老人性痴呆疾患療養病棟の病床については、本号に該当するものであること。

(4) 「小児精神疾患」とは児童・思春期にみられる精神障害を総称するものであり、知的障害、自閉症、登校拒否、薬物依存、神経性食欲不振症等が、これに含まれることとされていること。


7 第7号関係

(1) 「神経難病にり患している者を入院させ当該疾病に関し、診断及び治療並びに調査研究を行う病院」とは、次に掲げる事項のいずれにも該当するものであること。
① 神経難病の診断及び治療に必要な体制を有するとともに、その地域の一般の医療機関では満たし得ない特殊の診療機能を有する病院であること。
② 神経難病を対象とする調査研究施設及び調査研究設備を有するとともに、当該疾患に関し相当の研究歴を有する者が常時勤務することとされている等、当該疾患に関する調査研究に必要な体制を有する病院であること。
③ 組織的な病歴管理が行われ、かつ病歴管理者が常時勤務することとされていること。

(2) 特例の対象となる病床は、当該病院の病床のうち神経難病に係る病床に限るものであること。

(3) 「神経難病」とは、以下に掲げるものをいうものであること。
脊髄小脳変性症、シャイ・ドレーガー症候群、ウィリス動脈輪閉塞症、正常圧水頭症、多発性硬化症、重症筋無力症、ギラン・バレー症候群、フィッシャー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、多発限局性運動性末梢神経炎(ルイス・サムナー症候群)、クロウ・フカセ症候群、筋萎縮性側索硬化症、脊髄性進行性筋萎縮症、球脊髄性筋萎縮症(Kennedy-Alter-Sung病)、脊髄空洞症、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、進行性核上性麻痺、線条体黒質変性症、ペルオキシソーム病、ライソゾーム病、クロイツフェルト・ヤコブ病、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー病、致死性家族性不眠症、亜急性硬化性全脳炎、進行性多巣性白質脳症、スモン


8 第8号関係

(1) 「専ら末期のがんその他の悪性新生物の患者を入院させ、緩和ケアを行う病院」とは、末期のがんその他の悪性新生物の患者で、疼痛などがん末期の諸症状に対する治療を必要とするものを入院させ、病状告知、精神的支持及び疼痛治療を行う病院をいうものであること。

(2) 特例の対象となる病床は、当該病院の病床のうち、末期の医療を行うに当たって必要な人員、病室及び体制を有する当該機能に係る病床に限るものであること。


9 第9号関係

(1) 「病院の建物の全部又は一部、設備、器械及び器具を当該病院に勤務しない医師又は歯科医師の診療、研究又は研修のために利用させる病院」とは、次に掲げる事項のいずれにも該当するものであること。
① 病院の開放化に関し、医療計画等都道府県の作成する医療機関に関する整備計画に基づくものであること。
② 当該病院の存在する圏域の医師又は歯科医師のすべてが病室、医療機器等の診療に係る施設設備及び研究、研修に係る施設設備を利用できるものとされていること。

(2) 特例の対象となる病床は当該病院の病床のうち、当該病院と直接関係しない医療機関の医師又は歯科医師が患者を入院させるとともに、当該病院医師との相談による診療計画に基づき当該病院におもむき、その患者に対し診療等を行うための病床として専ら確保される病床に限るものであること。


10 第10号関係

(1) 「後天性免疫不全症候群に関し、診断及び治療、調査研究並びに医療関係者の研修を行う病院」とは、次に掲げる事項のいずれにも該当するものであること。
① 当該疾患に関し、国又は都道府県等の作成する医療機関に関する整備計画等に基づくものであって、専門的かつ特殊な診療機能を有する病院であること。
② 当該疾患の診断及び治療に必要な体制を有するとともに、その地域の一般の医療機関では満たし得ない特殊の診療機能を有する病院であること。
③ 当該疾病を対象とする調査研究施設及び調査研究設備を有するとともに、当該疾患に関し相当の研究歴を有する者が常時勤務することとされている等、当該疾患に関する調査研究に必要な体制を有する病院であること。
④ 当該疾患に関しカウンセリングの講習を受けた医師や看護婦等が患者に対し、カウンセリングを行える体制がとられていること。
⑤ 組織的な病歴管理が行われ、かつ病歴管理者が常時勤務することとされていること。

(2) 特例の対象となる病床は、当該病院の病床のうち、当該機能に係る病床に限るものであること。


11 第11号関係

(1) 「新興感染症又は再興感染症に関し、診断及び治療、調査研究並びに医療関係者の研修を行う病院」とは、次に掲げる事項のいずれにも該当するものであること。
① 当該疾患に関し、国又は都道府県等の作成する医療機関に関する整備計画等に基づくものであって、専門的かつ特殊な診療機能を有する病院であること。
② 当該疾患の診断及び治療、調査研究並びに医療関係者の研修に必要な体制を有するとともに、その地域の一般の医療機関では満たし得ない特殊の診療機能を有する病院であること。
③ 組織的な病歴管理が行われ、かつ病歴管理者が常時勤務することとされていること。
④ 当該疾患に関し、他の入院患者、職員等に感染させないための体制及び構造設備を有するものであること。

(2) 特例の対象となる病床は、当該病院の病床のうち、当該機能に係る病床に限るものであること。

(3) 「新興感染症」とは、過去20年間に、それまで明らかにされていなかった病原体に起因する公衆衛生上の問題となるような新たな感染症をいい、「再興感染症」とは、かつて存在した感染症で公衆衛生上ほとんど問題となってはいなかったが、近年再び増加してきたもの、あるいは将来的に再び問題となる可能性がある感染症をいうものであること。


12 第13号関係

(1) 「薬事法第2条第9項に規定する治験のうち、患者以外の被験者に対する臨床試験」とは、薬事法(昭和35年法律第145号)、医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(平成9年厚生省令第28号)等の規定に基づき実施される治験であって、患者以外を被験者とする第Ⅰ相における臨床薬理試験を実施するものであること。

(2) 特例の対象となる病床は、当該病院の病床のうち、当該機能に係る病床に限るものであること。


13 第14号関係

(1) 「診療所の病床(平成10年3月31日に現に存する病床(同日までに行われた診療所の開設の許可若しくは診療所の病床数の変更の許可の申請に係る病床又は同日までに建築基準法第6条第1項の規定により行われた確認の申請に係る診療所の病床を含む。)に限る。)を転換して設けられた療養型病床群に係る病床」とは、平成10年3月31日現在で次に掲げる事項に該当する診療所の病床を転換して療養型病床群を設置する場合に該当するものであること。
① 診療所を開設している者であって当該診療所に係る病床。
② 診療所の開設又は病床数の変更の許可申請をしている者であって当該申請に係る診療所の病床。
③ 診療所を開設しようとしている者であって建築確認の申請をしている場合の当該申請に係る診療所の病床。

(2) ここでいう転換とは、当該診療所の増改築又は同一敷地内での建て替えにより療養型病床群を設ける場合をいうものであること。

(3) 改正医療法施行規則附則第7条に規定する診療所の療養型病床群に特例の適用がされるものであること。

(4) 当該特例は、第2項に規定する都道府県医療審議会の議を経て算定した数の範囲内で適用されるものであること。この場合の都道府県医療審議会の議を経て算定した数は、都道府県医療審議会の議を経て変更することができるものであること。