2 大阪医科大学附属病院における照射器具の紛失事故の例


[通知] 診療用放射線の安全管理の徹底について
医療機関において発生した医療放射線の事故について

2 大阪医科大学附属病院における照射器具の紛失事故の例

平成9年度の高槻保健所による医療監視の際に、使用予定のない照射器具については廃棄するよう指導が行われていたところであるが、平成10年9月の科学技術庁の立ち入り検査の際にも同様の事項が指摘された。これらを受けて、60Coの針、管の計23本(内訳は、74MBq針5本、111MBq針5本、370MBq管8本、740MBq管5本。放射能量は、昭和44年の購入当初のもの。)を廃棄処分することとし、平成10年10月20日に(社)日本アイソトープ協会に線源を譲渡したところ、同協会での測定の結果、60Coの370MBq管8本のうち2本が線源ではなかったことが、10月27日判明した。
この60Coの針、管の23本については、昭和44年の購入当初より現在にいたるまで診療に使用された実績がなかった。また一方で、模擬線源には通常、糸を通すための穴が空けてあるが、今回のものについてはそうした穴がなかったことから、いわゆる模擬線源として用いられるものとは異なると考えられ、その入手時期、管理状況等の詳細についても不明であった。
しかしながら、同病院において自主的に2週に1度行われていた密封線源の本数の確認の記録には、異常を認めるとの記載はなく、線源ではないものが混入した経緯等に不明な点はあるものの、線源の管理、線源の確認、及びそれらの記録を行う体制の不備が、紛失事故の原因となったことは否定できないと考えられている。なお、紛失した線源の所在については、捜索にも関わらず依然不明である。(紛失した線源の、現時点での放射能量は、7.9MBq/本と推定されている。)
また、測定器を用いた線源の捜索の過程において、同じ貯蔵室に管理されていた226Ra管の一部に破損があることが別途明らかになり、これに関しては、貯蔵箱の除染を行う等の放射線障害を防止するための適切な処置を行ったところである。