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平成14年07月19日 セラチアによる院内感染防止対策の徹底について


セラチアによる院内感染防止対策の徹底について
(平成14年7月19日 医薬安発第0719001号)

標記については、「セラチアによる院内感染防止対策の再徹底等について」(平成14年1月21日医薬安発第0121001号)等を参考に対応していただいているところであるが、今般、東京都内の医療機関において発生したセラチアによる院内感染事例に対する調査等の報告書が、世田谷区I病院感染症対策委員会(委員長 永見宏行世田谷区世田谷保健所長)及び世田谷区I病院感染症専門調査班(班長 岡部信彦国立感染症研究所感染症情報センター長)よりまとめられたところである。
ついては、この機会にあらためてセラチアによる院内感染に対する注意を喚起するため、同報告書に基づいて、セラチアによる院内感染対策における留意事項を別添のとおりまとめたので、貴職におかれては、今後のセラチアによる院内感染防止対策の推進に当たって活用されるとともに、関係者への周知徹底するようお願いする。
なお、医療機関においては標準予防策の徹底が重要であり、中でも動脈ライン、中心静脈ライン、留置針等のカテーテル類を使用する時には、その部位の消毒、観察など、感染予防を念頭においた管理方法等の徹底が重要であることから、それぞれの医療機関において、基本的な院内感染に対するマニュアルを整備する必要があることを、貴管下医療機関に対し一層の指導をお願いする。

別添

(1) 今回の事例においては、留置針で血管確保を受けていた患者のうち、ヘパリン加生理食塩水で血管ルートの抗凝固処置(ヘパリンロック)を受けた者での発症が多く、解析疫学の結果、同時期に同病院で使用されたヘパリン加生理食塩水がセラチアに汚染され、血流感染を起こした可能性が示唆された。

(2) ヘパリンロックは、患者の負担を軽減し、持続的な点滴又は時間ごとの薬剤の経静脈的投与を可能にし医療内容を引き上げたが、院内感染対策上その管理には一層の注意が必要である。

(3) 500ml等の大型容器においてヘパリン加生理食塩水を室温での長時間保存することなどは、セラチア等の菌による汚染の機会を増加させる可能性が高いことが実験的にも証明されたことから、厳重な注意が必要である。

(4) これらの重要点を周知徹底するためには、医療従事者への院内感染防止のための教育と研修の強化が重要である。