18 臨床研修の中断及び再開


[通知] 歯科医師法第16条の2第1項に規定する臨床研修に関する省令の施行について
第2 省令の内容及び具体的な運用基準

18 臨床研修の中断及び再開

(1) 臨床研修の中断
ア 基本的な考え方
臨床研修の中断とは、現に臨床研修を受けている研修歯科医について研修プログラムにあらかじめ定められた研修期間の途中で臨床研修を中止することをいうものであり、臨床研修を再開する際には、原則として別の臨床研修施設の研修プログラムを改めて受けることを前提としたものであること。
研修プログラムを提供している管理者及び研修管理委員会には、あらかじめ定められた研修期間内に研修歯科医に臨床研修を修了させる責任があり、安易に中断の扱いを行ってはならないこと。
やむを得ず臨床研修の中断の検討を行う際には、管理者及び研修管理委員会は当該研修歯科医及び研修指導関係者と十分話し合い、当該研修歯科医の臨床研修に関する正確な情報を十分に把握するものであること。さらに、研修歯科医が臨床研修を継続できる方法がないか検討し、研修歯科医に対し必要な支援を行うものであること。
これらを通じて、中断という判断に至る場合にも、管理者及び研修管理委員会は当該研修歯科医が納得するよう努めなければならないこと。なお、このような場合においては、経緯や状況等の記録を残しておく必要があること。また、必要に応じて事前に管轄する地方厚生局健康福祉部医事課に相談をすること。
イ 中断の基準
中断には、「研修歯科医が臨床研修を継続することが困難であると研修管理委員会が評価、勧告した場合」と「研修歯科医から管理者に申し出た場合」の2通りがあること。
管理者が臨床研修の中断を認めるのは、以下のようなやむを得ない場合に限るものであり、例えば、臨床研修施設の研修歯科医に対する不満又は研修歯科医の臨床研修施設に対する不満のように、改善の余地があるものは認めるものではないこと。
(ア) 当該臨床研修施設の廃院、指定の取消しその他の理由により、当該研修施設が認定を受けた研修プログラムの実施が不可能な場合
(イ) 研修歯科医が臨床歯科医としての適性を欠き、当該臨床研修施設の指導、教育によっても改善が不可能な場合
(ウ) 妊娠、出産、育児、傷病等の理由により臨床研修を長期にわたり休止し、そのため修了に必要な研修実施期間を満たすことができない場合であって、臨床研修を再開するときに、当該研修歯科医の履修する研修プログラムの変更、廃止等により同様の研修プログラムに復帰することが不可能であると見込まれる場合
(エ) その他正当な理由がある場合
ウ 中断の手順
(ア) 研修管理委員会は、臨床歯科医としての適正を欠く場合等研修歯科医が臨床研修を継続することが困難であると認める場合には、当該研修歯科医がそれまでに受けた臨床研修に係る当該研修歯科医の評価を行い、管理者に対し、当該研修歯科医の臨床研修を中断することを勧告することができること。
(イ) 管理者は、(ア)の勧告又は研修歯科医の申出を受けて、当該研修歯科医の臨床研修を中断することができること。
エ 中断した場合
管理者は、研修歯科医の臨床研修を中断した場合には、当該研修歯科医の求めに応じて、速やかに、当該研修歯科医に対して、当該研修歯科医に関する次に掲げる事項を記載した臨床研修中断証(様式11)を交付しなければならないこと。このとき、管理者は、研修歯科医の求めに応じて、他の臨床研修施設を紹介する等臨床研修の再開のための支援を行うことを含め、適切な進路指導を行わなければならないこと。さらに、管理者は、速やかに、臨床研修中断報告書(様式12)及び当該中断証の写しを管轄する地方厚生局健康福祉部医事課あてに送付すること。
(ア) 氏名、歯科医籍の登録番号及び生年月日
(イ) 中断した臨床研修に係る研修プログラムの名称
(ウ) 臨床研修を行った臨床研修施設(研修協力施設と共同して臨床研修を行った場合にあっては、臨床研修施設及び研修協力施設)の名称
(エ) 臨床研修を開始し、及び中断した年月日
(オ) 臨床研修を中断した理由
(カ) 臨床研修を中断した時までの臨床研修の内容及び研修歯科医の評価

(2) 臨床研修の再開
臨床研修を中断した者は、自己の希望する臨床研修施設に、臨床研修中断証を添えて、臨床研修の再開を申し込むことができること。この場合において、臨床研修再開の申込を受けた臨床研修施設の管理者は、当該研修歯科医の臨床研修中断証の内容を考慮した臨床研修を行わなければならないこと。
なお、当該管理者は、研修再開の日から起算して1月以内に、臨床研修の修了基準を満たすための履修計画表(様式13)を、管轄する地方厚生局健康福祉部医事課あてに送付すること。