4 運営体制


[通知] 医療安全支援センター運営要領について
医療安全支援センター運営要領

4 運営体制


(1) センターの設置・運営
① 都道府県及び保健所設置市区にセンターを設置することを基本とする。また、これに加えて、二次医療圏ごと(保健所を設置する市又は特別区(以下「保健所設置市区」という。)のみで構成される医療圏は除く。)に設置することが望ましい。
② 各都道府県内のセンターは、相互に連携・協力を図ること。
③ センターには、患者・住民からの相談等に対応するための「相談窓口」及び当該センターの活動方針等を協議するための「医療安全推進協議会」を設けることを基本とすること。
④ センターの業務
(都道府県センター)
ア 患者・住民からの苦情や相談への対応
イ 医療安全推進協議会の開催
ウ 患者・住民からの相談等に適切に対応するために行う、関係する機関・団体等との連絡調整
エ 医療安全の確保に関する必要な情報の収集及び提供
オ 研修会の受講等によるセンターの職員の資質の向上
カ 医療安全の確保に関する必要な相談事例の収集、分析及び情報提供
キ 保健所設置市区センターとの連絡調整
ク 二次医療圏センターに対する助言、指導
ケ 二次医療圏センター相談職員に対する研修の実施
コ 医療安全施策の普及・啓発(医療提供施設等に関する情報提供や助言や研修、患者・住民に対する医療安全に係る啓発等を含む。)
サ 二次医療圏センターが運営する業務内容の評価
シ 二次医療圏センターの行う業務を補完する業務
(保健所設置市区センター)
ス 患者・住民からの苦情や相談への対応
セ 医療安全推進協議会の開催
ソ 患者・住民からの相談等に適切に対応するために行う、関係する機関・団体等との連絡調整
タ 医療安全の確保に関する必要な情報の収集及び提供
チ 研修会の受講等によるセンターの職員の資質の向上
ツ 医療安全の確保に関する必要な相談事例の収集、分析及び情報提供
テ 都道府県センターとの連絡調整
ト 医療安全施策の普及・啓発(医療提供施設等に関する情報提供や助言・研修、患者・住民に対する医療安全に係る啓発等を含む。)
(二次医療圏センター)
ナ 患者・住民からの苦情や相談への対応
ニ 地域の実情に応じた、医療安全推進協議会等のセンターの運営方針等を検討する会議の開催
ヌ 患者・住民からの相談等に適切に対応するために行う、関係する機関・団体等との連絡調整
ネ 医療安全の確保に関する必要な情報の収集及び提供
ノ 研修会の受講等によるセンターの職員の資質の向上
ハ 医療安全の確保に関する必要な相談事例の収集、分析及び情報提供
ヒ 医療安全施策の普及・啓発(医療提供施設等に関する情報提供や助言・研修、患者・住民に対する医療安全に係る啓発等を含む。)


(2) 相談窓口
医療に関する患者・住民の相談等へ適切に対応するため、センターに「相談窓口」を設けること。
① 職員配置
ア 相談窓口には、患者・住民の相談等に適切に対応するために必要な知識・経験を有し、かつ、臨床経験を有する医師、看護師等の複数の専任職員を配置することが望ましい。
イ 多様な相談等に適切に対応するため、都道府県等に配置されているその他の職員(医師、看護師、その他医療技術職員等)の兼務を行うなど、都道府県等の実情に応じ、弾力的な職員の活用を図る。
ウ 法律や判例の解釈に関する事項や医療内容、法律及び判例に関する事項等、高い専門性を必要とする相談等については、医療安全推進協議会の委員の協力を求めるなど、専門家から助言を受けることができる体制を別途整備する。
② 設置場所
ア 相談窓口の設置に際しては、都道府県、保健所等における庁舎内の相談窓口コーナーを活用するなど患者・住民の利便に配慮する。
イ 面談による相談等に対応する場合には、個室を確保するなど相談者のプライバシーの保護に配慮する。
③ 相談職員の研修等
ア 相談等へ適切に対応するために、相談職員に対して、カウンセリングに関する技能、医事法制や医療訴訟に関する知識、事例分析に関する技能等の習得に必要な研修を定期的に受講させる。
イ 相談職員の心身面での健康保持に十分留意する。
ウ 個々の相談職員間の対応内容のばらつきを是正する観点から、相談対応の手順、心構え、個別事例の対応方針、他の機関・団体との連絡調整方法、相談内容の引継ぎ方法などをまとめた「相談対応のための手引」(仮称)を作成し活用することが望ましい。
④ 相談対応に係る留意事項
ア 相談の受付
(ア) 相談受付曜日や時間は患者・住民の利便性に配慮し、出来る限り幅広く設定することが望ましい。
(イ) 相談受付方法は、相談者が利用しやすく、多様な相談にも適切に対応できる方法とし、可能な限り選択肢を多様化することが望ましい。(例:電話、面談、手紙、E-mail等)
イ 基本的な考え方
(ア) 患者・住民と医療提供施設との信頼関係の構築を支援するよう努める。
(イ) センターは、医療行為における過失や因果関係の有無、責任の所在を判断・決定するのではなく、患者・住民と医療従事者や医療提供施設の間にあって、中立的な立場から問題解決に向けた双方の取組みを支援するよう努める。
(ウ) 患者・住民と医療提供施設の双方から信頼されるよう努める。
ウ 相談者への対応
(ア) 相談者の話を傾聴し、丁寧な対応を心がける。
(イ) 医療内容等に関する専門的な相談については、相談者のみによる対応が困難な場合であっても、専門家から助言を受けるなどにより丁寧に対応する。
(ウ) 相談者数や相談時間等に配慮し、相談者に対し公平、公正に対応する。
エ 情報収集及び記録に関する事項
(ア) 日頃より、相談対応に必要な情報を収集しておくとともに、必要に応じ、個別の相談に対応するための追加的な情報収集を行う。
(イ) 相談内容や対応について、適切な様式を作成し記録し保存するとともに、適切に活用する。
オ 他の機関・団体等との連携、協力
(ア) 多様な相談に適切に対応するために、可能な限り医療提供施設、地域医師会等医療関係団体、弁護士会や民間における相談窓口等(都道府県等の保健、薬事、福祉等の関係部署を含む)関係機関・団体等と情報交換を行うなど、緊密な連携、協力を図ることが重要である。
(イ) 他の機関・団体等との間で情報交換を行う場合には、使用する様式や情報の取り扱い等の手続きを統一するなど、情報交換のルールを定めることが望ましい。


(3) 医療安全推進協議会
都道府県及び保健所設置市区に設置されるセンターは、地域における患者・住民からの相談等に適切に対応するために、センターの運営方針や地域における医療安全の推進のための方策等を検討する「医療安全推進協議会(以下「協議会」という。)」を設ける。
なお、二次医療圏センターにおいては、当該医療圏の実情に応じて協議会を設けるよう努めること。
① 委員
協議会の中立性、公平性を確保するため、医療サービスを利用する者、医師会等医療関係団体の担当者や弁護士等の有識者などから複数の委員を選任する。なお、委員数は地域の実情に応じて定めること。
② 開催
協議会は年4回程度を目途に、地域の実情に応じて開催する。
③ 業務
ア センターの運営方針及び業務内容の検討
イ センターの業務の運営に係る関係機関・団体との連絡調整
ウ 個別相談事例等のうち重要な事例や専門的な事例に係る助言
エ 地域における医療安全の推進のための方策の検討
オ その他センターの業務に関する重要事項の検討
④ その他
その他協議会の運営について必要な事項は、別途都道府県等において定める。


(4) 医療の安全に関する情報の提供
① 当該地域における医療の質の向上を図るため、医療安全の推進に資する情報を適切に情報提供する。
② 医療の安全に関する情報としては、以下のものがある。
例) 医療関係団体等が公表する医療安全に関する情報
財団法人日本医療機能評価機構が情報提供する医療安全情報及び医療事故情報収集等事業報告書等
センターに寄せられた医療安全に資する教訓的な相談事例


(5) 研修の実施及び意識の啓発
① 医療提供施設に対し、医療安全に関する制度、医療安全のための組織的な取組、事故分析・評価・対策、医療事故発生時の対応、コミュニケーション能力の向上、職員の教育研修、意識の向上等の内容が盛り込まれた研修を実施すること。
② 患者・住民に対し、医療安全に資する幅広い情報の提供等により、診療における患者の主体的な自己決定の支援や医療安全の推進のための患者・住民の参加を促すなど意識の啓発を行うこと。


(6) センターの公示
センターの名称、住所及び機能等を、都道府県等の掲示板や広報誌、ホームページ等において公示し、患者・住民等に対して幅広く周知を図ることで、利便に配慮すること。


(7) センターの業務の委託
都道府県等から業務の委託を行う場合は、民法(明治29年法律第89号)第34条の規定により設立された法人、本事業を適切、公正かつ中立に実施することができる法人、特定非営利活動法人その他の非営利法人を含むものであって、この場合において、都道府県等は相談等への対応が円滑に行われるよう、十分な連携・調整を図ること。


(8) 秘密の保持
① 相談内容を当該医療提供施設等へ連絡する場合は相談者の了解を得ることとし、相談者が希望しない場合には、相談者の氏名等を医療提供施設等へ連絡しない。
② 相談職員は、相談により知り得た患者・住民のプライバシー保護に十分留意し、個人情報の保護に努める。