01 特定機能病院に関する事項


[通知] 医療法の一部を改正する法律の一部の施行について

第一 特定機能病院に関する事項

1 趣旨
特定機能病院制度は、医療施設機能の体系化の一環として、高度の医療の提供、高度の医療技術の開発及び評価並びに高度の医療に関する研修を実施する能力を備え、かかる病院としてふさわしい人員配置、構造設備等を有するものについて特定機能病院の名称を承認するものであること。

2 承認手続
(1) 特定機能病院の承認を受けようとする者は、改正省令による改正後の医療法施行規則(昭和二三年厚生省令第五〇号。以下「新省令」という。)第六条の三第一項の規定により、同項各号に掲げる事項を記載した承認申請書に同条第二項各号に掲げる書類を添えて厚生労働大臣に提出するものであること。その際の承認申請書及び添付書類の標準様式は様式第1~第7のとおりであること。
(2) 承認申請書及び添付書類は、正本一通、副本二通を厚生労働省医政局総務課あて送付するものであること。
(3) 新省令第六条の三第一項第一〇号に規定する「紹介率の前年度の平均値」とは、新省令第九条の二〇第六号イに規定する算定式のそれぞれの要素について、申請を行う年度の前年度の総数をあてはめて算出する値を意味するものであること。ただし、平成五年度中の申請にあっては、申請前半年以内の任意の数か月間(最低一か月間)の平均値を用いても差し支えないものであること。また、平成六年度中の申請にあっては、平成五年一〇月以降の六か月間の平均値を用いても差し支えないものであること。
(4) 新省令第六条の三第二項第六号に規定する書類については、新省令第九条の二二の規定により、診療に関する諸記録が閲覧に供することができる書類とされていないため、当面、添付を省略する取り扱いとするものであること。
(5) 医療法施行規則の一部を改正する省令(平成二〇年厚生労働省令第五〇号。以下「平成二〇年改正省令」という。)による改正後の医療法施行規則第六条の三第二項第一〇号に規定する「第一条の一一第一項各号及び第九条の二三第一項第一号に掲げる体制を確保していることを証する書類」には、専任の医療に係る安全管理を行う者及び専任の院内感染対策を行う者の配置状況、医療に係る安全管理を行う部門の設置状況、当該病院内に患者からの安全管理に係る相談に適切に応じる体制の確保状況、医療に係る安全管理のための指針の整備状況、医療に係る安全管理のための委員会の開催状況、医療に係る安全管理のための職員研修の実施状況、医療機関内における事故報告等の医療に係る安全の確保を目的とした改善のための方策の状況に関する書類を含むものであること。
(6) 承認申請書等が提出された場合、新省令第六条の三第三項の規定により、病院所在地の都道府県知事あてに当該申請書の写しを送付することとしているので、貴職におかれても特定機能病院の承認申請状況に留意するとともに、地域医療の推進に当たって参考とされたいこと。なお、厚生労働大臣において特定機能病院の承認又は承認の取り消しを行った場合には、その旨を病院所在地の都道府県知事にも速やかに通知するものであること。

3 承認後の変更手続
(1) 特定機能病院の開設者は、改正政令による改正後の医療法施行令(昭和二三年政令第三二六号。以下「新政令」という。)第四条の三の規定により、新省令第三条の二に規定する事項に変更があった場合には、一〇日以内にその旨を厚生労働大臣に届け出なければならないものであること。その際の届出の様式は様式第8のとおりであること。
(2) 届出書は、正本一通、副本一通を厚生労働省医政局総務課あて送付するものであること。

4 業務報告書
(1) 特定機能病院の開設者は、新省令第九条の二の二第一項各号に掲げる事項を記載した業務報告書を毎年一〇月五日までに地方厚生(支)局長に提出しなければならないものであること。その際の標準様式は様式第9~第13のとおりであること。
(2) 業務報告書は、正本一通、副本二通を特定機能病院の開設地を管轄する地方厚生(支)局医政主管部局あて送付するものであること。
(3) 平成二十年改正省令による改正後の医療法施行規則第九条の二の二第一項第一〇号第九条の二の二第一項第一〇号に規定する「第一条の一一第一項各号及び第九条の二三第一項第一号に掲げる体制を確保の状況」には、専任の医療に係る安全管理を行う者及び専任の院内感染対策を行う者の配置状況、医療に係る安全管理を行う部門の設置状況、当該病院内に患者からの安全管理に係る相談に適切に応じる体制の確保状況、医療に係る安全管理のための指針の整備状況、医療に係る安全管理のための委員会の開催状況、医療に係る安全管理のための職員研修の実施状況、医療機関内における事故報告等の医療に係る安全の確保を目的とした改善のための方策の状況に関する事項を含むものであること。
(4) 新省令第九条の二の二第一項各号に掲げる事項のうち、第一号、第二号、第三号及び第六号に掲げる事項並びに第五号に掲げる事項のうち閲覧の実績については、業務報告書を提出する年度の前年度の年間実績を報告するものであること。
(5) 新省令第九条の二の二第一項各号に掲げる事項のうち、第四号及び第七号に掲げる事項並びに第五号に掲げる事項のうち閲覧方法については、業務報告書を提出する年度の一〇月一日現在の状況を報告するものであること。
(6) 新省令第九条の二の二第一項各号に掲げる事項のうち、第八号及び第九号に掲げる事項については、業務報告書を提出する年度の前年度の一日当たり平均値を報告するものであること。
(7) 新省令第九条の二の二第一項各号に掲げる事項のうち、第一号、第二号、第三号、第六号、第八号及び第九号に掲げる事項並びに第五号に掲げる事項のうち閲覧の実績については、特定機能病院の承認後初めて行う業務報告書の提出に当たっては、各年度の四月一日から一〇月五日までの間に承認を受けた病院の場合は報告を省略する取り扱いとし、各年度の一〇月六日から三月三一日までの間に承認を受けた病院の場合は報告書を提出する年度の前年度の承認後の期間の実績を報告する取り扱いとするものであること。また、各年度の四月一日から一〇月五日までの間に承認を受けた病院が承認後二度目に行う業務報告書の提出に当たっては、前記の事項については、報告書を提出する年度の前年度の承認後の期間の実績を報告する取り扱いとするものであること。
(8) 業務報告書が提出された場合、新省令第九条の二の二第三項の規定により、病院所在地の都道府県知事あてに当該報告書の写しを送付することとしているので、貴職におかれても特定機能病院の業務遂行状況に留意するとともに、地域医療の推進に当たって参考とされたいこと。

5 管理者の業務遂行方法
(1) 新省令第九条の二〇第一号イ及び同条第二号イに規定する「特定機能病院以外の病院では通常提供することが難しい診療」とは、
① 先進医療(厚生労働大臣が定める評価療養及び選定療養(平成一八年厚生労働省告示第四九五号)第一条第一号に規定するものをいう。以下同じ。)
② 特定疾患治療研究事業(昭和四八年四月一七日衛発第二四二号厚生省公衆衛生局長通知に規定するものをいう。)の対象とされている疾患についての診療
を主に想定したものであること。この場合において、①の先進医療の提供は必須とし、厚生労働大臣の承認を受けた①の先進医療の数が一件の場合には、併せて②の特定疾患治療研究事業に係る診療を年間五〇〇人以上の患者に対して行うものであること。
また、既に特定機能病院に係る承認を受けている病院について、その提供する先進医療が、健康保険法の規定による療養に要する費用の額の算定方法(平成六年厚生省告示第五四号)に規定する医療技術に採り入れられたことにより、前記の要件に適合しなくなった場合には、おおむね三年以内を目途に、適合するようにすべきものであること。
なお、以上このことは一般に「高度の医療」を①又は②に限定する趣旨ではなく、また、これらの医療の提供機能、開発及び評価機能並びに研修機能を特定機能病院に限定する趣旨ではないこと。
(2) 新省令第九条の二〇第一号ロに規定する「臨床検査及び病理診断を適切に実施する体制を確保すること」とは、病院内に臨床検査及び病理診断を実施する部門を設けることを意味するものであること。なお、臨床検査を実施する部門と病理診断を実施する部門は別々のものである必要はなく、また、その従業者は、業務が適切に実施されていれば、必ずしも専任の者でなくとも差し支えないものであること。
(3) 新省令第九条の二〇第一号ハに掲げる「第九条の二三及び第一一条各号に掲げる体制を確保すること」とは、具体的には以下のものを指すこと。(左記オからクについては、医療法施行規則の一部を改正する省令の一部の施行について(平成一四年八月三〇日医政発第〇八三〇〇〇一号)の該当個所を再掲したものである。)
ア 「専任の医療に係る安全管理を行う者」は、当該病院における医療に係る安全管理を行う部門の業務に関する企画立案及び評価、病院内における医療安全に関する職員の安全管理に関する意識の向上や指導等の業務を行うものであり、次に掲げる基準を満たす必要があること。
(ア) 医師、歯科医師、薬剤師又は看護師のうちのいずれかの資格を有していること。
(イ) 医療安全に関する必要な知識を有していること。
(ウ) 当該病院の医療安全に関する管理を行う部門に所属していること。
(エ) 当該病院の医療に係る安全管理のための委員会の構成員に含まれていること。
(オ) 医療安全対策の推進に関する業務に専ら従事していること。
イ 「専任の院内感染対策を行う者」は、当該病院における院内感染対策を行う部門の業務に関する企画立案及び評価、病院内における職員の院内感染対策に関する意識の向上や指導等の業務を行うものであり、次に該当するものであること。
(ア) 医師、歯科医師、薬剤師又は看護師のうちのいずれかの資格を有していること。
(イ) 院内感染対策に関する必要な知識を有していること。
ウ 「医療に係る安全管理を行う部門」とは、専任の医療に係る安全管理を行う者及びその他必要な職員で構成され、医療に係る安全管理のための委員会で決定された方針に基づき、組織横断的に当該病院内の安全管理を担う部門であって、次に掲げる業務を行うものであること。
(ア) 医療に係る安全管理のための委員会で用いられる資料及び議事録の作成及び保存、その他医療に係る安全管理のための委員会の庶務に関すること。
(イ) 事故等に関する診療録や看護記録等への記載が正確かつ十分になされていることの確認を行うとともに、必要な指導を行うこと。
(ウ) 患者や家族への説明など事故発生時の対応状況について確認を行うとともに、必要な指導を行うこと。
(エ) 事故等の原因究明が適切に実施されていることを確認するとともに、必要な指導を行うこと。
(オ) 医療安全に係る連絡調整に関すること。
(カ) 医療安全対策の推進に関すること。
エ 「患者からの安全管理に係る相談に適切に応じる体制を確保すること」とは、当該病院内に患者相談窓口を常設し、患者等からの苦情、相談に応じられる体制を確保するものであり、次に掲げる基準を満たす必要があること。また、これらの苦情や相談は医療機関の安全対策等の見直しにも活用されるものであること。
(ア) 患者相談窓口の活動の趣旨、設置場所、担当者及びその責任者、対応時間等について、患者等に明示されていること。
(イ) 患者相談窓口の活動に関し、相談に対応する職員、相談後の取扱、相談情報の秘密保護、管理者への報告等に関する規約が整備されていること。
(ウ) 相談により、患者や家族等が不利益を受けないよう適切な配慮がなされていること。
オ 「医療に係る安全管理のための指針」とは、次に掲げる事項を文書化したものであり、また、医療に係る安全管理のための委員会において策定及び変更するものであること。
(ア) 医療機関における安全管理に関する基本的考え方
(イ) 医療に係る安全管理のための委員会その他医療機関内の組織に関する基本的事項
(ウ) 医療に係る安全管理のための職員研修に関する基本方針
(エ) 医療機関内における事故報告等の医療に係る安全の確保を目的とした改善のための方策に関する基本方針
(オ) 医療事故等発生時の対応に関する基本方針
(カ) 患者等に対する当該指針の閲覧に関する基本方針
(キ) その他医療安全の推進のために必要な基本方針
カ 「医療に係る安全管理のための委員会」とは、医療機関内の安全管理の体制の確保及び推進のために設けるものであり、次に掲げる基準を満たす必要があること。
(ア) 医療に係る安全管理のための委員会の管理及び運営に関する規程が定められていること。
(イ) 重要な検討内容について、患者への対応状況を含め管理者へ報告すること。
(ウ) 重大な問題が発生した場合は、速やかに発生の原因を分析し、改善策の立案及び実施並びに職員への周知を図ること。
(エ) 医療に係る安全管理のための委員会で立案された改善策の実施状況を必要に応じて調査し、見直しを行うこと。
(オ) 医療に係る安全管理のための委員会は月一回程度開催するとともに、重大な問題が発生した場合は適宜開催すること。
(カ) 各部門の安全管理のための責任者等で構成されること。
キ 「医療に係る安全管理のための職員研修」は、医療に係る安全管理のための基本的考え方及び具体的方策について当該医療機関の職員に周知徹底を行うことで、個々の職員の安全に対する意識、安全に業務を遂行するための技能やチームの一員としての意識の向上等を図るものであること。
本研修は、医療機関全体に共通する安全管理に関する内容について、年二回程度定期的に開催するほか、必要に応じて開催すること。また、研修の実施内容について記録すること。
ク 「医療機関内における事故報告等の医療に係る安全の確保を目的とした改善のための方策」は、医療機関内で発生した事故の安全管理委員会への報告等、あらかじめ定められた手順や事例収集の範囲等に関する規程に従い事例を収集、分析することにより医療機関における問題点を把握して、医療機関の組織としての改善策の企画立案やその実施状況を評価するものであること。また、重大な事故の発生時には、速やかに管理者へ報告すること等を含むものであること。なお、事故の場合にあっての報告は診療録や看護記録等に基づき作成すること。
(4) 医療法施行規則の一部を改正する省令(平成一六年厚生労働省令第一〇二号。以下「平成一六年改正省令」という。)による改正後の医療法施行規則第九条の二〇第二号イに規定する「特定機能病院以外の病院以外では通常提供することが難しい診療に係る技術の研究及び開発を行うこと」とは、当該特定機能病院に所属する医師等の行う研究が、国若しくは地方公共団体又は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成一八年法律第五〇号)による改正前の民法(明治二九年法律第八九号)第三四条の規定に基づき設立された法人若しくは一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成一八年法律第四八号)の規定に基づき設立され、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成一八年法律第四九号)第四条の認定を受けた法人から補助金の交付又は委託を受けたものであること及び当該特定機能病院に所属する医師等が発表した論文の数が年間一〇〇件以上であることを意味するものであること。
(5) 新省令第九条の二〇第二号ロに規定する「医療技術の有効性及び安全性を適切に評価すること」とは、医療技術による治療の効果、患者の侵襲の程度等を勘案し、当該技術を実際に用いることの是非等を判定することを意味するものであること。
(6) 平成一六年改正省令による改正後の医療法施行規則第九条の二〇第三号に規定する「高度の医療に関する臨床研修(医師法(昭和二三年法律第二〇一号)第一六条の二第一項及び歯科医師法(昭和二三年法律第二〇二号)第一六条の二第一項の規定によるものを除く。)を適切に行わせること」とは、医師法及び歯科医師法の規定による臨床研修を修了した医師及び歯科医師に対する専門的な研修を実施することを意味するものであり、当該専門的な研修を受ける医師及び歯科医師の数が、年間平均三〇人以上であること。
(7) 平成一六年改正省令による改正後の医療法施行規則第九条の二〇第三号において、高度の医療に関する臨床研修を特定機能病院の管理者の業務として規定していることは、当該病院が医師法及び歯科医師法の規定による臨床研修その他の研修を実施することを妨げる趣旨ではないこと。
(8) 新省令第九条の二〇第四号に規定する「診療並びに病院の管理及び運営に関する諸記録の管理に関する責任者及び担当者」は、業務が適切に実施されていれば、必ずしも専任の者でなくとも差し支えないものであること。
(9) 諸記録の管理方法は、病院の実情に照らし適切なものであれば、必ずしも病院全体で集中管理する方法でなくとも差し支えないものであること。また、分類方法についても、病院の実情に照らし、適切なものであれば差し支えないものであること。
(10) 新省令第九条の二〇第五号に規定する「診療並びに病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧に関する責任者及び担当者」は、業務が適切に実施されていれば、必ずしも専任の者でなくとも差し支えないものであること。
(11) 新省令第九条の二〇第五号に規定する「閲覧の求めに応じる場所」は、閲覧に支障がなければ、必ずしも閲覧専用の場所でなくとも差し支えないものであること。なお、閲覧に供することによって諸記録が散逸することのないよう、十分に留意する必要があるものであること。
(12) 新省令第九条の二〇第六号イに規定する紹介率にいうA、B、C及びDの値は、次のものを指すものであること。
A:初診患者のうち、他の病院又は診療所から紹介状により紹介されたものの数(次の①及び②の場合を含む。)
① 紹介元である他の病院又は診療所の医師からの電話情報により、特定機能病院の医師が紹介状に転記する場合
② 他の病院、診療所等における検診の結果、精密検診を必要とされた患者の精密検診のための受診で、紹介状又は検査票等に、紹介目的、検査結果等についての記載がなされている場合(①と同様、電話情報を特定機能病院の医師が転記する場合を含む。)
B:特定機能病院の医師が、紹介状により他の病院又は診療所に紹介した患者の数(次の①及び②の場合を含む。)
① 当該特定機能病院での診療を終えた患者を、電話情報により他の病院又は診療所に紹介し、紹介した特定機能病院の医師において、紹介目的等を診療録等に記載する場合
② 他の病院又は診療所から紹介され、当該特定機能病院での診療を終えた患者を紹介元である他の病院又は診療所に返書により紹介する場合(①と同様、電話情報による場合を含む。)
C:地方公共団体又は医療機関に所属する救急自動車により搬入された初診患者の数
D:初診患者の総数
(13) 前記(11)において「初診患者」とは、診療報酬点数表において初診時基本診療料若しくは紹介患者初診時基本診療料又は初診料若しくは紹介患者初診料を算定することができる患者及び社会保険診療以外の患者のうちこれに相当する患者をいうものであること。
(14) 前記(11)において、紹介状には、紹介患者の氏名、年齢、性別、傷病名又は紹介目的、紹介元医療機関名、紹介元医師名、その他紹介を行う医師において必要と認める事項を記載しなければならないものであること、なお、紹介状の様式としては、診療報酬点数表において診療情報提供料を算定する場合の所定の文書として定められている様式(様式第14)を用いることが望ましいものであること。
(15) 新省令第九条の二〇第六号ロに規定する紹介率に係る年次計画については、計画期間経過後になお紹介率が三〇%に達していない場合は、三〇%に達するまで、引き続きおおむね五年間に一〇%引き上げる年次計画を作成し、前の年次計画の計画期間終了後速やかに厚生労働大臣に提出しなければならないものであること。その際の作成様式は、様式第7のとおりであること。
(16) 承認当初において紹介率が三〇%以上であった病院が、その後に紹介率が三〇%に満たなくなった場合にあっては、前記(14)に準じ、三〇%に満たなくなった年度の次年度からの年次計画を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならないものであること。
(17) 紹介率に係る年次計画書は、正本一通、副本一通を厚生労働省医政局総務課に送付するものであること。
(18) 仮に、紹介率に係る五年間の年次計画が達成されない場合であっても、紹介率を向上させるために合理的な努力を行ったものと認められる場合には直ちに特定機能病院の承認の取り消しを行うことは想定されていないものであり、その場合には、引き続き三年間を計画期間とする年次計画を作成して厚生労働大臣に提出しなければならないものであること。その際の具体的な取り扱いについては、社会保障審議会の意見を聴いて定めるものであること。
(19) 特定機能病院においては、紹介患者に係る医療を円滑に実施するため、病院内に地域医療の連携推進のための委員会等(病院内の関係者を構成員とすることでも可。)を設けることが望ましいものであること。
(20) 特定機能病院においては、その有する能力に鑑み、救急患者に対して必要な医療を提供する体制が確保されていることが望ましいものであること。

6 人員配置
(1) 従業者の員数の算定に当たっては、非常勤の者は、当該病院の常勤の従業者の通常の勤務時間により常勤換算するものであること。
(2) 従業者の員数の算定に当たっては、当該病院と雇用関係にない者の員数は含めないものであること。
(3) 従業者の員数の算定に当たっては、同一組織における他の施設の職員を兼任している者については、勤務の実態、当該病院において果たしている役割等を総合的に勘案して評価するものであること。
(4) 新省令第二二条の二第一項第一号に規定する医師の員数の算定に当たっては、医師免許取得後二年以上経過していない医師の員数は含めないものであること。
(5) 新省令第二二条の二第一項第二号に規定する「歯科、矯正歯科及び小児歯科の外来患者についての病院の実状に応じて必要と認められる数」とは、歯科の外来患者がいる場合には最低限度として一名の歯科医師の配置が必要との趣旨であること。
(6) 新省令第二二条の二第一項第三号において、薬剤師の員数として入院患者数に対する員数と調剤数に対する員数が規定されているが、これは、それぞれの員数を加算する趣旨ではなく、員数について二つの尺度を示したものであること。
(7) 新省令第二二条の二第一項第三号において、薬剤師の員数として調剤数八〇又はその端数を増すごとに一を標準としていることについては、特定機能病院以外の病院と同様の取り扱いとする趣旨であること。標準の員数を満たしていない病院にあっては、改善に向けた考え方を厚生労働大臣に提出するものであること。
(8) 特定機能病院の薬剤師の員数については、改正省令附則第七条の規定により、平成五年四月一日から平成一〇年三月三一日までの間は、入院患者の数との関係については、入院患者の数が三五又はその端数を増すごとに一以上で差し支えないものであること。
(9) 新省令第二二条の二第一項第六号に規定する「病院の実状に応じた適当数」については、具体的な数は定まっていないものであること。

7 構造設備・記録
(1) 新省令第二二条の三第一号に規定する「集中治療管理を行うにふさわしい広さ」とは、一病床当たり一五m2程度を意味するものであること。
(2) 新省令第二二条の三第一号に規定する「人工呼吸装置その他の集中治療に必要な機器」とは、人工呼吸装置のほか、人工呼吸装置以外の救急蘇生装置、心電計、心細動除去装置、ペースメーカー等を想定しているものであること。
(3) 新省令第二二条の三第二号に規定する病院日誌、各科診療日誌、処方せん、手術記録、検査所見記録及びエックス線写真並びに同条第三号に規定する入院患者及び外来患者の数を明らかにする帳簿については、新省令第二〇条第一一号に規定する諸記録と同じものであること。
(4) 新省令第二二条の四に規定する「無菌状態の維持された病室」とは、免疫状態の低下した患者が細菌感染を起こさないよう、細菌が非常に少ない環境で診療を行うことができる病室を意味するものであること。なお、病室全体がいわゆる無菌病室になっているものでなくとも、無菌状態を維持するための機器(無菌テント等)を備えていれば差し支えないものであること。
(5) 細菌が非常に少ない環境とは、空気清浄度がクラス一万以下程度の環境を想定しているものであること。
(6) 新省令第二二条の四に規定する「医薬品情報管理室」は、医薬品に関する情報の収集、分類、評価及び提供を行う機能を備えていれば、他の用途の室と共用することは差し支えないものであること。
(7) 特定機能病院においては、救急用又は患者輸送用自動車を備えていることが望ましいものであること。

8 その他
特定機能病院制度は、特定機能病院と他の地域医療機関が患者の紹介等を通じて緊密に連携し、かつ、患者が適切な受療行動をとることによって、その趣旨が生かされるものであることから、貴職におかれても、地域の医療関係者及び患者に対して制度の趣旨を十分に周知徹底するよう特段の配慮をお願いするものであること。